大会記
連日32℃を超える猛暑となった「コマツオープン2024」は、最終日10アンダートップタイでスタートした平塚哲二プロが、6バーディー1ボギーの「67」で回り、トータル15アンダーでシニアツァー初優勝を挙げられました。
平塚プロにとって、2011年レギュラーツァー「パナソニックオープン」以来13年ぶりの勝利、おめでとうございました。
1打差の2位にはプラヤド・マークセンプロ、2打差の3位には片山晋呉プロが入られました。
最終日最終組は、10アンダートップタイの平塚プロ、マークセンプロ、片山プロ、の3名と1打差9アンダーの兼本貴司プロの4名。
前半で飛び出したのは、4バーディーを奪ってリードを広げた片山プロ。平塚プロが「シンゴ(片山プロ)が途中まで良いゴルフをし過ぎていたので、もう(自分の優勝は)ないなと思いながらプレーしていた」と言われるほど、片山プロは隙の無いゴルフを展開します。
しかし、後半1オン可能な13番パー4で、片山プロのティショットが乱れます。ドライバーで打ったボールは左のレッドペナルティエリアへ。ドロップゾーンからの3打目もグリーンに乗らず痛恨のダブルボギー。
対して平塚プロは1オンならずも右ラフからの2打目を2メートルに寄せてバーディーとし、ついに単独トップに立ちます。
しかし、しかし、片山プロは、その後16番パー3をバーディーとして再びトップに並びます。
迎えた最終18番パー5、14アンダーで片山プロと、平塚プロ、1打差13アンダーにマークセンプロ。
さぁ、コマツオープン名物のドラマが始まります。
平塚プロは、今大会3日間通して「OBを打たないように、ボギーを打たないように」と、ティショットでもドライバーを持つ回数を減らし、持ったとしてもフルスイングの6、7割の力加減で打つ事に徹したそうですが、この最終日最終ホールだけは「絶対にシンゴはバーディーを獲ってくるから、一か八か思いっきり振ったろうかと心の中では思っていた」そうです。
さぁ先ずは、前の17番パー4で難しいパーパットをねじ込んで、気合が一層入った片山プロのティショット、何と、何と、無情にも左のOBゾーンへ消えます。
これを見た平塚プロは「チョンと打とう(笑)」と直ぐに方針変更。緩まないようにバックスイングを小さくしたボールはフェアウェイを捉えます。
今度は、マークセンプロが牙をむきます。ビッグドライブ後も果敢に攻めて最終ロングホールで2オン成功。セカンドをグリーン右のラフに外した平塚プロ。もし、マークセンプロがイーグルパットを決めて、平塚プロがパーなら逆転されてしまいます。
最低でも寄せワンのバーディーは必須です。右サイドのラフから左奥のピンまでは足は使えますが、突っ込み切れないとショートするおよそ35ヤードのアプローチ。平塚プロのショットは柔らかい弾道を描いて、カップに吸い寄せられるように20センチにピタリ!
グリーンを取り囲んだギャラリーとプロから大きな歓声と拍手が巻き起こりました。
その後、マークセンプロのイーグルパットが決まらず、平塚プロはウイニングパットを決めて優勝決定となりした。
イヤ~、ほんと毎年ドラマがあるコマツオープン、今年も凄いメイクドラマでした。